商店街の未来を創るニュースポット　CAFE&BAR「NuuN」

JR阿南駅から徒歩5分。「Cafe＆bar NuuN」は阿南駅前商店街の一画にある。
以前はシャッターの閉まった店舗があったらしいが、その様子は残っていない。シャッター通りにひときわ良い意味で違和感を放っているのが、現代的でいい感じだ。ドアを開けて店に入ると、表通りとはかなり異質な空間が広がる。その広さを贅沢に使い、ソファとテーブルがゆったりと配置されていて、流木やツリー、自転車などがさりげなく、そしてオシャレにレイアウトされている。

店の一番奥には畳のスペースがあり、子どもが元気に遊べるためのものである。阿南市内に３つの保育園を運営する団体が2020年10月にオープンしたこの店は、子育て支援スペースを併設する全国でも珍しい形態のカフェ。
保育士や保育経験者が常駐していて、育児相談にも乗ってもらえるうえ、英語が話せるスタッフもいるので、近所の奥さんからグローバルなお客様までどれだけ幅広い客層なのか。

「この場所は、小さい子どもがいる人や転勤や旅行で阿南に来る人たちが気軽に交流し、情報交換ができ、子どもや英会話の教育の場でもある。そんな賑わいのある場所にしたい。かつてこの商店街がそうであったように。」と日夜奮闘している濱田さんは語ってくれた。

営業は、ランチ（カフェ）タイムとディナータイム。ランチの人気メニューは「和風からあげプレート」。下味がしっかりついたジューシーな唐揚げに地元で採れた野菜たっぷりのサラダとスープが付いて、見た目も味も大満足。
ほかにも日替わりプレート、パスタ、カレーなどのほか、キッズメニューも充実。
自家製スイーツやオリジナルブレンドのコーヒーもあり、ランチだけでなくカフェの利用も多そうだ。

ディナータイムは雰囲気を変えて、食事はもちろんお酒も楽しめるバルへと変身。
阿南で獲れた魚介や地元の肉屋さんから仕入れた食材を使ったメニューはなかなかの人気で、特に地元の名産「竹炭」や「はも」の料理はこの土地ならではである。

食後にコーヒーも良いのだが、徳島名産の藍のお茶はどうだろう。
鮮やかなインディゴブルーが、レモンを絞ると綺麗なパープルに変わっていく様子を眺めながら、時の流れを色のグラデーションに重ねてみるのもいいものだ。現在、健康志向の人向けメニューや、海外からのお客様のために動物性の食材を使わないメニューも考案中とのこと。

ふらっと立ち寄って飲むもよし、みんなで楽しくワイワイするもよし、カフェでまったりするもよし。一人でも家族でも友達同士でも、性別も国籍も関係なく誰もが楽しく過ごせる場所となりそうだ。

今後は、同ビルの2階にコワーキングスペース、3階にはゲストハウスがオープン予定。イベントなども開催され、カフェとともに仕事や宿泊などの拠点となり、商店街の未来を創るニュースポットとして注目されている。